2年前『感謝はがきのススメ』というセミナーに参加しました。
ハガキが配られ「今から書いてみましょう」ということになりました。
「うーん、どうしようかな。そうか、あしたは、母の日か」
「そう言えば、おふくろには、今まで書いたことなかったなあ・・・」
長野の実家に住む母親あてに書くことにしました。
『おかあさん、私を産んでくれてありがとう』
『おかあさん、貧しい中でも育ててくれて、本当にありがとう』
『今年で結婚21年 家庭も円満です』
『正悟も無事中学に入学し、勉強にクラブに張り切っています』
『今年の夏は久しぶりに帰省できそうです』
『おかあさん、いつまでも長生きしてくださいね』
3日後、電話がかかってきました。
「はい。もしもし」
「あ、義雄かい。おかあさんだよ。ハガキ届いたよ。ありがとね」
「ひやあ、そんなこと思ってくれてたんだね。涙がでてきたよ・・・」
母親のその一言で今まで溜まっていた想いがこみ上げてきました。
「お父さんが脳梗塞で寝たきりになってからは、できるだけ帰るようにしたけど、遅かったよなあ」
「もう全然口が利けなくなってたもんなあ」
「何で元気なうちにもっと正悟の顔を見せてやれなかったんやろって、ずっと後悔してるんや」
「お母さんは、お父さんの分まで長生きしてよね・・・」
いつまでも涙が止まりませんでした。