ブログ

34年ぶり

5年前、部屋の片づけをしていたら、息子が近寄って来ました。

「お父さん、この賞状なあに?」
「なつかしいなあ。そう、5年生のときやったな。授業で書いた詩を先生が応募してくれてそれが本に載ったんやで」
「へえー。で、どんな詩書いたん?」
「あれ?全然思い出されへん。今度おばあちゃんちで見てみよう」

実家に帰り、部屋の本棚を探しました。物置も探しました。
家じゅう探しても、結局見つかりませんでした。
そしたら急に欲しくてたまらなくなりました。

早速インターネットで調べて編集社にメールしました。
「なんとか手に入りませんか」

すぐに返事が来ました。
「何十年も前なので、在庫が無いのです。でも会員の誰かが持っているかもしれません。探してみましょう」
「お願いします!」私の期待は勝手に膨らんでいきました。

ところが一週間、二週間待っても次の連絡が来ません。
やっぱりダメかとあきらめかけた頃、やっとメールが届きました。
「何とか一人見つかりましたが、本はお分けできないそうです。代わりにデータを送ってくれました」と、『信濃こども詩集』の表紙と私の詩が載っているページの画像データが添付されていました。

題名は『アルプス』。遠足で飯縄山に登ったときの詩でした。
私は、何度も何度も読み返しました。
編集社の方の親切に感動し、目頭が熱くなりました。。。